汽水域の旅─風景・線・音楽

本を毎月紹介する永田希の連載へようこそ。今回のキーワードは「風景・線・音楽」となっております。まだ刊行されていない新刊と、刊行されたばかりの本を永田さん独自の視点で紹介します。気になる本があれば、これをきっかけにぜひ手にとって見てください。

 

永田:では久しぶりに「汽水域の旅」ということで。

 

石田:今日は9月29日ってことで2ヶ月ぶりですね。

 

永田:台風が来てますねぇ。この量はなんなんでしょうね。

 

石田:次は台風24号ですって。明日、東京に直撃です。

 

永田:今回のテーマは「風景・線・音楽」という感じでいかがでしょうか。ゆうきくんが屋久島に行った話とかはいいの?

 

石田:いやー、話すと長くなっちゃうかな。今それは別途で本を作っているので。ついでに宣伝しちゃお。10月の19日~21日と連日で、沖縄のBARRAKという場所でアートブックフェアを主催するので、そこで本を一種か二種か出せたらいいと思ってます。

 

永田:どういう本になるの?

 

石田:「しらこがえり」に参加した人から文章集めて写真を加えて本にします。

 

永田:じゃあ、ゆうきくんの本が読みたい人は那覇まで行ってということで。

 

石田:そんな簡単に那覇にひょいっと来れる人もいないと思うので、終わったらWebでも販売しようかなと思ってます。

 

永田:なんか、僕がナハウスのグループラインに入ってるじゃないですか。

 

石田:ああ、そうでしたね。

 

永田:それでたまに、お酒飲んで楽しくなっちゃった人が動画とかアップしてるじゃん。あれを見るとナハウスにちょっとだけ立ち寄った気持ちになって楽しいから、ああいうホームパーティー楽しいよ動画をもっと、みんなネットに上げて欲しいなぁと思います。

 

 

 

パフェ本

永田:さて、本題に入りましょう。まず、パフェ評論家の斧屋さんがまたパフェの本を出します。斧屋さんは、以前にもいろんなパフェのお店を紹介する『東京パフェ学』を書いている。今回の『パフェ本』は、お店やパフェを単に紹介するのは違うらしい。パフェの作り手が、一体どういうつもりでパフェを作っているのか、作り手側の発想とか文化としてのパフェを論じているっぽい。いわゆる人文系の人がアカデミックに読もうと思うとそんなにハードに読める本ではないと思うんだけど、斧屋さんって毎日何杯もパフェを食べるような方なので、現代の奇人変人がもっとも得意な分野に関して書いている本としてすごく楽しみです。パフェを食べた時の感想とか、いろんなパフェの整理の仕方とかが、めちゃめちゃ面白いです。実際パフェっていろんなところで発達してきているから、取り上げて面白いというのはあります。

斧屋さんはRadiotalk(ラジオトーク)っていうアプリで12分だけ喋るという番組をやってるので、パフェ本が気になる人は斧屋さんのラジオを聴いてみてください。

番組 1753 #Radiotalk https://radiotalk.jp/program/1753/

 

石田:そこまでパフェに詳しかったらお店とかとコラボしたりしないんですか?

 

永田:なんかね、昔はやったことがあるらしいし、今年の年末も浅草の「フルーツパーラーゴトー」で、年越しイベントをやるらしいですよ。

 

 

 

プロメテア 第二巻

永田:あと、これは予定通り出るかわからないんだけど『プロメテア』というアメコミの2巻が出ます。まず『プロメテア』は、『ウォッチメン』で有名なアラン・ムーアが原作の作品です。『ウォッチメン』はザック・スナイダー監督が映画化してそこそこヒットしたんだけど、…『ウォッチメン』、観た?

 

石田:観てない。

 

永田:「もしもスーパーパワーを持ったヒーローが現実にいたとしたら、彼らは単純に正義の味方にならないだろう」てか「なるはずがないだろう!」っていう性悪説を突き詰めた作品ですね。人間は汚い部分を持っているものだし、そもそも人類はスーパーヒーローによって守るに値しないのではないか、それをハードボイルドに描いて、ヒーロー同士が見解の不一致で殺しあったり騙しあったりするストーリーを描いたのが『ウォッチメン』なんです。それの影響って今でも『アベンジャーズ』とか、『スパイダーマン』とかにも影響してるのかな。

 

石田:僕は藤子F不二雄を見てるので、またそれかーって。

 

永田:そんなのあったっけ?

 

石田:『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』というやつで、力を持った人がヒーローになるんですけど、悪のさばき方の境界線が読めないというか、悪事を許せぬあまり自分の機嫌よって小さな犯罪に対しても過剰な殺戮してしまう日があるんですね。その日からマスコミや世間から非難を浴びてイライラしていき……っていう物語です。最終的に、家に引きこもって電話一本でアイドルを家に呼びつけたりするんです。

 

永田:なんで?

 

石田:断ると首相ですら殺されるから。

 

永田:ああ。悪人だからか。(よくわかっていない)

 

石田:最終的には毒で殺すしかないっていう。

 

永田:『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』は1970年代の日本の作品(ただし元ネタはスーパーマン)、『ウォッチメン』は1980年代の英語圏の作品なので、比較して読むと面白いでしょうね。実はアメコミって言ってるけど、アラン・ムーアはスコットランド人の魔術師でもあって。その人がアメコミってフォーマットの中に、魔術的な見解ってのを盛り込んで作った作品が『プロメテア』。その第1巻が邦訳されたというだけでも大事件。翻訳したところで読める日本人がほとんどいないわけですよ。「これ、誰が読むんだろう?」みたいな問題作なんですよ。

 

石田:ちょっとイメージが湧かないんですけど、普通に物語のある漫画なんですか?

 

永田:物語はあります。

 

石田:王道の物語が敷かれているんですか?

 

永田:何をもって王道とするかはもう分かんないけど、一応ある。先代のプロメテアの記憶が入って来ちゃったりだとか、けっこうアクロバティックな展開もあるけれど、普通に読める作品です。そこまで実験的な内容ではない。2巻の翻訳は出ないのではないかって言われていたものが、10月にリリースするよとアナウンスされて、これは出たら買うよねって感じです。

 

 

 

周縁漫画界 漫画の世界で生きる13人のインタビュー集

 

永田:っていうのがありまして。漫画ってさぁ、漫画自体がマーケットがでかいわけですよ。読者が多いわけ。僕はかなり作者っていうのに興味がない人間なんだけど、それでも世の中ではいっぱい漫画を読んでいるから、作者の声も聞きたいという発想があるみたいで、漫画家のインタビュー集というのはよく出ているんです。実際、読んでみると面白かったりするので、決して無意味だとは思わないんだけど、でもなんか読む気しないんですよね。

 

石田:本の紹介前にずいぶん下げてくる前置きですね(笑)

 

永田:読む気がしないといえば、読む気がしないんだけど、この本が他と違うのは、インタビューされる人のところに田辺剛がいるんです。この田辺剛って基本的にクトゥルー神話の忠実なコミカライズなんです。だから、そもそも自分が原作してる作品なわけではないんです。しかもコミカライズにあたって個性的な脚色をしているかっていうと、そうではない。クゥトルー神話ってわかる?

 

石田:同居人がよくTRPGやるんで、その設定資料集が本棚に並んでいるから存在だけは知ってます。

 

永田:そうなんだ。存在は知ってるわけね。存在を知っているところから、もうちょっと興味が湧いて自分も原作を読んでみようって人が、小説を読んでみると、非常に多くの人が共感する衝撃の事実があるんですけど。クトゥルー神話のいわゆる原作小説、「面白くない」んですよ。

 

石田:え! 面白くないの!?

 

永田:原作者のラブクラフト という人の作品ってびっくりするぐらい面白くないんです。読んでて楽しくない。地味なの。で、その楽しくない地味な原作小説を、この、田辺剛は漫画としてかなりスリリングに読める作品に昇華しているのね。クトゥルー神話って人類の共有財産みたいになってるから、いろんな人が漫画化してて。都留泰作のクトゥルー漫画とかもある。都留泰作わかる?

 

石田:(わからない)

 

永田:『ナチュン』の人。

 

石田:あの人か!

 

永田:あの人が、ナチュンの舞台になっているような沖縄の漁村でクトゥルーものを書いている作品がある。そういう面白い作品もあるんだけど、原作をそのまま漫画化しましたってやつもけっこうある。正直それらは成功しているとは思えない。でも田辺剛さんはすごく面白く漫画化している。そもそも狂気とか恐怖を描いているんで、それらが伝わってくる絵じゃないとダメですよと。つまり、画力が必要なわけですよ。

 

 

 

風景論

 

永田:9月は面白い本いっぱい出てたんで迷いました。今回まず取り上げるのはこれ。

 

石田:『風景論

 

永田:港千尋さんの。「変貌する地球と日本の記憶」っていうサブタイトルがついております。前回は『「自然」という幻想』という本を取り上げましたね。『「自然」という幻想』については「週刊金曜日」の書評欄に少し長めの紹介を書いたので気になる人は取り寄せてみてください。で、自然ってさ、数百年とか1万年とか遡ったら破壊されていない姿があって、それは完成されている、みたいなイメージがあるよね。

 

石田:あります。

 

永田:実際問題、地球っていう天体自体が数千年単位で地殻変動しているわけじゃん。人間がいなくたって地震は起きる。それによって自然は勝手に破壊されるわけですよ。種とかがさ、勝手に流れてよそに行っちゃったりするから人間がいなくても外来種ってやってくる。そういうことを考えると、地球の環境ってどんどん変貌している。人間のスパンで見ると木を切っちゃうと、ちょっと悪ことした気になっちゃうけど、ほっといても山火事とかで燃えちゃうわけですよ。人間が手を入れた自然は悪い自然で、正しくない自然だって考え方はどうなの? 人間がいてもいなくても自然は勝手に崩壊し、勝手に再生していくよね、という新しいエコロジーの考え方への注目が最近高まってきているんです。自然のものを使えば健康になれるとか、環境はほっとけば元どおりになるし元どおりにしたほうがいいんだ、俺たちは何もしないぞっていう態度を「後ろ向きなエコロジスト」と呼ぶとして、それは科学的には妥当じゃないわけですよ。さっきも言った通り、自然ってどんどん変わっていっちゃうから。そんな、どんどんても変わっていってしまう自然を前にして、どうやったら人間も生きやすい世界にできるるんだろうということを考えるのが『「自然」という幻想』だった。

最終的に、地球を、ひとつの大きな庭として見ようということを言いだす。人間にとって生きやすい、単に生きやすいという話ではなくて。たとえぼ、木陰でたたずんだりとか気持ちいいわけじゃない。そういう気持ち良さってのを追求していこうぜって話なのね。そういったときに風景とか景観というものに着目して、どのような自然の眺めだったら良いのか? っていうのを考えていこうという動きがある。その中にこの港千尋の『風景論』は位置付けられると思います。

「人新世」という考え方があつて。1960年にはいってから人類がプラスチックを大量に使うようになって、プラスチックってほっておくと簡単には分解されないから、地層の中にプラスチックが混じり始める時代ができちゃう。

 

石田:どうなんでしょう。どんだけプラスチックあっても、20万年後とかにはすべて解けて消えちゃいそうですけどね。

 

永田:まあ、その頃まで人類が生き残ってるのかという問題もありそうですけどね。

 

 

 

雑草学入門

 

永田:次に『雑草学入門』という研究者向けの本が出ています。さっきも言ったけど、外来種じゃない植物ってほとんどないわけですよ。たとえば、小麦ってあるじゃん? こういう小さい。田俵みたいなやつで大量に輸入されてくるわけですよ。で、そのときに小麦じゃない原産国の雑草の種とかも混じってくる。それが日本で発芽しちゃったりするって話も書いてあるし、世界各国で雑草がどのように食べられているのかってことも書いてあってとても楽しい本です。雑草に興味がある人は、ちょっと高いけど、中をパラって見てみて買っていい本なんじゃないかと思います。

 

 

 

にわにはににん

 

永田:庭に関連すると『にわにはににん』というマンガが出ています。表紙もとっても綺麗だし、中もよくできてます。いろいろ言うこともあるんだけど、庭をテーマにした漫画ってのはそれだけで面白いと思うので読んでみてください。

 

石田:たしかに庭がテーマの漫画って見たことない。お、いいページを開いてしまいました。金網の向こうの庭をみつけて「いいよね!庭!」と庭を発見するシーン。

 

 

 

ライフオブラインズ

 

永田:線の話ね。これは『ライフオブラインズ』っていって、人類学者のティム・インゴルドの本です。この人の代表的な著作は『ラインズ』といって、「線」ををテーマにしたもの。そのあとに『メイキング』って本を出して、邦訳だと3冊目がこの『ライフオブラインズ』です。上妻世海さんもインゴルドを引用していたりとわ割と注目されている人類学者です。

 

石田:タイトルから何も想像できないけど、線の学問ってなんだろう? なんですか?

 

永田:んー。線ってさ、抽象的な話になるけど、紙に線を描くときに紙とペンが接触して、その接触が続いていくことによって描かれるわけじゃん。すごく端折って言うと、この、人間が何かに接触してその軌跡が残っていくっていうことを研究している。インゴルドさんは。

 

石田:なるほど。痕跡?

 

永田:痕跡って言っちゃうと、残っちゃったものの方を指しちゃうじゃん。残していくことの方に注目するんだよ。だから『ラインズ』の次が『メイキング』になる。僕の関心に引きつけていくと、文字ってさ、基本的には線で構成されているじゃない。紙とペンの例えだと軽い感じに思えたかもしれないけど、それこそ昔はさ、甲骨文字ってわかる? 亀の甲羅に文字を掘ったのが最初期の文字だったって言われているんだけど、あれとかさ、紙とペンで書くという場合のおあつらえ向きのものじゃなくて、どうにかして硬い亀の甲羅に文字を掘るわけじゃん。そういうガリガリした、頑張って線を作っていくイメージってのがこの人の『ラインズ』にはあるわけですよ。もういっこわかりやすいのが、人間の歴史。これも基本的には文字で綴られていくわけなんだけど、人類史ってどこかに向かって突き進んでいる線のようなものとして考えられていると思うんですよ。

けど、現代を生きている我々ってのは紙の上にペンを突き立てて、一瞬一瞬書いていくような形で社会の歴史を進めているわけですよ。あるいは我々自身の人生っていうのも、明日どうなるか分からない。1時間後だって我々がその都度その都度決めて進めていくことでしか進んでいかない線なわけですよ。そういう無数の線ってのが、どのように形作られているのかっていうのを考える。それが線の学問。っていう、形で線っていうものを捉えているのに、そのラインのライフっていう話をしてきているので面白いです。

 

石田:線の生態。文化人類学者。う~ん、哲学者ではないんですね。

 

永田:哲学者より文化人類学者のほうがある意味で哲学っぽいと思う。哲学ってほとんど哲学史家だから。

 

石田:面白そうな本だけど、難しそうだな……。

 

永田:文章も書いてあることも簡単。なんていうか、言われていると「こんなこと、分厚い本にして言及するほどのことかいね?」って思うんだけど、この人ほど平易に書いている人も逆にいないので。これはこれで貴重だと思いますよ。今年の初めにマルクス・ガブリエルっていう人の本が、すごく売れて話題になったんだけど、マルクス・ガブリエルよりよっぽど簡単なので、もっとみんな読んだらいいと思いました。

 

 

 

アヴァン・ミュージック・イン・ジャパン

 

永田:ディスクガイド本ってけっこう出てるんですよ。最近はyoutubeとかがあるので、みんな変わった音楽とかマイナーな音楽に触れやすくなったという言い方をされるんだけど、実際のところそうじゃないんですよ。まだまだインターネットが道筋を作っていないマイナーな音楽はいっぱいあります。この前、閉店が決まった神保町にある「ジャニス」っていうレンタルCD屋さんがあるんだけど、そこは辺境系って言ってたんだけど、各ジャンルのロックだったらロックの実験的だったり、マイナーすぎたり変態すぎたりして売れない・歴史に残らないみたいなものが各ジャンルにちょっとずつあるんですよ。それをかき集めたディスクガイドって実はずっと前から何冊も出ているんです。単なるそれの焼き直しかなって思ったらけっこう面白くって。坂本龍一とか菊地成孔とか、細野晴臣とか好きな人は好きなメンツがいっぱいのってるので「それ系ね」ってなっちゃうと思うんだけど、僕が興味深いなと思ったのはオートモッドとか、ピンクとか、ジーシュミットとか。著者の小島さんがたぶんそんなに趣味じゃないような、この人にとっての辺境音楽も取り上げているところなのね。

たとえばピンクってどういうバンドかっていうと、ホッピー神山、スティーブエトウ、岡野ハジメたちが組んだバンドなんですよ。スティーブエトウっは爆風スランプの、爆風スランプの前ってふたつのバンドだったんだけど、その片方のドラマーだったんですよ。バップガンという…あっ、全然わかんないか。 爆風スランプわかる?

 

石田:漫画ですか?

 

永田:それはドクタースランプだよ。

 

 

 

グウェンプール:デップーなんかこわくない

 

永田:次はグウェンプールです。グウェンプールというタイトルの作品はすでに邦訳されていて、これもう何作目かというところなんだけど。

 

石田:デッドプールの女版って認識でいいんですね。

 

永田:違うって!

 

石田:あれ?

 

永田:全然違うって! デッドプールの女版ではないよ!

 

石田:わかりますわかります(笑) そもそも別のキャラクターなんですよね。世界観としては、マーベルの。…同じ世界ではない?

 

永田:世界とはなんなのか問題…。かえってややこしい質問なんだそれ。グウェン、グウェン・ステイシーというのは、スパイダーマンの彼女だったんだけど殺されてしまう。重要人物の死ということで、アメコミ史に残る大事件として大いに議論を呼んだし、これまでも何度もネタにされてきた。それだけじゃなくて、別の世界線で「そもそもグウェンがスパイダーマンだったら」という『スパイダーグウェン』という話があるんです。

 

石田:そっちの作品にはスパイダーマンは出てこないんですよね。置き換わったわけだから。

 

永田:そう。それで、グウェンがいろんなヒーローをやったらどうなるかっていう企画が、あって、その中で異様に人気が出たのが「デッドプールが、グウェンだったら」という。だからデッドプールの女版じゃなくて、どちらかというとグウェンのデッドプール版なの。

 

石田:ええ? でも一緒にデッドプールも登場しちゃったら置き換わってないじゃん。意味がわかんない。

 

永田:グウェンがデッドプールの格好をしているってだけの単なるネタ企画だったはずなんだけど、本家のデッドプールが出てくるという。いま説明してて思ったんだけど、クッパ姫ってネタが流行ってるじゃないですか。あれみたいなもんですよ。

 

石田:アメリカでもそういうカルチャーあるんだーみたいな。

 

永田:グウェンプール、絵が可愛らしいんですけれども、これ描いているグリヒルさんは日本人らしい。アメコミのネタ企画発の作品を日本の人が描いているっていう。なかなか入り組んだ話になってます。

 

石田:日本人が描いているアメコミってもはやなんだか分からないな(笑) それがまた翻訳されて日本に輸入されてくるのも不思議。

 

永田:日本人がアメコミを描くっていうのは前からよくある。アラン・ムーアのときも言ったけど、アメコミって別にアメリカ人が描く必要はないんです。

 

石田:へー。

 

永田:だって日本映画に外国人が出てくることザラにあるでしょ。

 

石田:なるほど。

 

 

 

漫画紹介

永田:宮崎夏次系の『培養肉くん』って作品と、『なくてもよくて絶え間なくひかる』って作品が出ています。『月に吠えらんねぇ』の9巻も発売されてますね。現代詩手帖10月号で小特集「『月吠』番外編」というのをやってます。それに僕も文章を書いているのでぜひ読んでくださいね。

あと僕も告知! 12月1日土曜日に、グリーンアップルというところで佐々木友輔監督作品を3本上映する企画をやりますので、12月1日は空けて高円寺に来てください。以上です。

 

 

 

<プロフィール>

語り手

永田希 Nozomi Nagata

寝癖の書評家。時間銀行書店店主、オススメのマンガを持ち寄ってひたすら読むだけのイベント「試読シドク」主催。「Book News」を運営している’79年生まれ男性。

Book News
http://blog.livedoor.jp/book_news/

アメリカ合衆国コネチカット州生まれ。
その後、札幌・千葉・マニラ・東京・京都を転々。現在は関東某県在住。
フリーター・契約社員・嘱託社員・正社員・無職など紆余曲折を経て現職。
百科事典と画集と虫と宇宙が友達です。

 

聞き手

石田祐規 Yuki Ishida

1989年神奈川生まれ。多摩美術大学映像演劇学科中退。 映画と演劇への興味から写真をスタート。 友人、または友人になりたい人に親友を演じてもらい撮影する。主な著書に「HAVE A NICE DREAM!」がある。

http://yukiishida.com/