ラップユニット・MONJU N CHIE

昨年夏に始動した3人組のラップユニットが「名前」をリリースした。彼らの名前は「MONJU N CHIE(もんじゅのちえ)」そして同時にMVを公開。映像作家の近藤亮太を起用した6分に渡る長回しの映像は彼らの宣言を鮮烈に整えてくれた。KTY・オトウト・カルロスまーちゃんの個人的ストーリーから、これからの物語についてお話を伺った。

 

1. 歴史の始まり

 

──MV公開おめでとうございます。

全員:ありがとうございます。

 

──活動開始っていつからなんですか?

まーちゃん:MONJU N CHIEは3月4日から。

 

──名前がついたのは3月からだったんですね。

まーちゃん:オトウトのKTY & カルロスまーちゃんでライブしたのは、2017年8月。「合法」だね、Yackle君という高校生が企画したイベント。

KTY:渋谷ラウンジネオ。

 

──Youtubeに上がってましたね。

 

 

KTY:あのころはまーちゃんのライブに俺らがコラボで入ったりていうのが多かった。フルで俺らの曲だけでやろうってなったのは「VARI×VARI」だね。

まーちゃん:(2017年)11月30日。VARI×VARIは、Have a nice dayっていうバンドがあるんだけど、そのギターの中村むつおさん(tomodati)と、私たちがコラボしてVARIT(バリット)っていう六本木のライブハウスで、4ヶ月に1回ぐらいライブを打っていて。それの第一回目のときに「オトウトのKTY & カルロスまーちゃん」でライブして。

 

──けっこう最近なんですね。

まーちゃん:それまでは私のライブに2人がきて1曲歌うとか、2人のライブに私が参加して1曲歌うとかはあった。

オトウト:コラボ、客演的な感じだったよね。

KTY:だからゆるーくだんだんグループになっていったような感じだね。

まーちゃん:そうそうそう。

 

──お互いに客演で呼び合っていた時期がけっこうあったんですね。

オトウト:一番最初は3月ぐらいからでしょ。僕とKTY主催の阿佐ヶ谷zotの企画で。

まーちゃん:ちょうど1年ぐらい前から呼び合って出演していた。チームになったのは半年前。

 

──3人の出会ったきっかけは?

オトウト:僕が下北サイファーやってて、そこに来たのがKTYで、そこで仲良くなって。僕が今もやっている企画はKTYが来る前は1人でやってて。

 

──どんなイベントの名前なんですか?

オトウト:「Magic the Gathering」って名前で、下北沢Lagunaというライブハウスで2ヶ月に1回やってて。KTYと一緒に出るまでは弾き語りとかバンドの曲やってて。

KTY:もともと俺が大学で演劇をやってて、そのときのメンツが卒業したあとも演劇続けてたんですけど。そいつらがコントとか周りの面白い人たち集めて1組30分ぐらいのイベントを企画してて、俺はそれに参加したかったんだけど、当時やっていることってなくて。普通にサラリーマンなんだけど、ただ毎週金曜サイファーには行ってたから、そのときにオトウトさんに「なんかやりたいんだけど、一緒にやってくれませんか?」っていうのでお願いして。

オトウト:ポエトリーリーディングみたいなやつね。

KTY:それがちょうど演劇のイベントと、その翌日が「Magic the Gathering」で、その2日間で俺がもともといた演劇界隈のところにオトウトさん来てもらって一回イベントやるっていうのと、オトウトさんのバンド周りのところに俺が行かせてもらってオトウトさんのライブの中で一曲コラボするっていうのをやって。

オトウト:それが2016年の12月末。

 

──出会ったのもけっこう最近なんですね。

オトウト:出会ったのは2016年の4月ぐらいですね。

KTY:俺がサイファー行き始めたぐらいだもんね。最初はサイファー主催しているオトウトさんで、俺はそこにいって毎週ラップしている関係だったから。

──ユニット名とかは特になく?

オトウト:12月の(2人で初めてLIVEしようとなった)ときに、名前どうしようかってなって、KTYの友達が「オトウトのKTY」でいいじゃんってなって。

KTY:もともとオトウトさんが「オトウトの課題」ってバンドやってて、僕がKTYって名乗ってたんで、「オトウトのKTY」でいいって。

まーちゃん:それがすごい紛らわしくて、まーちゃんの弟のKTYさんですか? ってオトウトさんが指さされるっていう(笑)

KTY:そこから2ヶ月ぐらい2人でやってて、Magic the Gatheringの何回目かのときに、まーちゃんが対バンで出てくれて

まーちゃん:(2017年)1月だね。

オトウト:まーちゃんが対バンで出てて、そのとき俺とKTY出たんだよね?

KTY:うんうんうん。

オトウト:それでたぶん話して意気投合して。

まーちゃん:私はたまたま箱の人から呼ばれて、オトウトのKTYも知らなくて。普通にブッキングライブだと思ってて、終わった後2人が「めっちゃよかったですー」みたいな感じで「あっ、ありがとうございます~」って距離感からだった。それで、よかったら曲とか作りましょうって言ってくれて。

KTY:あのときのまーちゃんのライブが神がかってたよね。お客さんがすごい聞き入る感じで。

まーちゃん:あれが最後のライブだったかもしれない。個人では。それから2人に曲を作ったのよ、私は歌うつもりなくて。普通に2人に「どうぞ」って感じで曲を渡したら、それが自分の中でイキきらないまま渡すことになっちゃって、なんか「やっぱり私は才能がないなぁ」と思ってもう2人との関わりもないだろうと思ったら、ライブ終わった後にラグーナの店長の加鹿さんから「もうちょっとやれば。もうちょっと(曲)増やしなよ」って言われてその可能性あるんだと思って、次も作ってみたらそれがいい曲になって。ああ、続けてみようって気になった。

 

──そのいい感じの曲はなんてタイトルですか?

まーちゃん:「YOU RA GO」って曲なんだけど。

 

──sound cloudにある?

まーちゃん:実はない。

KTY:だから2曲目からしっくり来た感じがあって。

まーちゃん:オトウトさんがバンドをやってるから、バンドのサウンドを入れたらしっくりくるかなと思って、ギターで曲を作ったんだよね。そういえば、下北沢サイファーは何年やってるの?

オトウト:サイファーは、2016年くらいから?

KTY:俺が会社に入ってすぐぐらいの時期はアル君がやってたから、2016年の年明けぐらいからやってたんじゃない。

まーちゃん:じゃあ2年ぐらい主催やってるんだ。

 

──アル君という方から主催をオトウトさんが引き継いだんですね。

KTY:最初は怖い感じだったから、30分ぐらいで「あ、ありがとうございまーす!」って帰っちゃった。初めて行ったときはサイファーにオトウトさんがいないときで。オトウトさんが今の主催だから行きやすい感じはありますね。

オトウト:最初、KTYが来てたときに、すごいダルダルのTシャツで、胸にでっかく「Pearl Jam」って書いてあって、90年代の有名なバンドでパールジャムってのがいるんですよ。けっこう洋楽オタクじゃないと知らないような。なんでこいつパールジャムのTシャツ着てるんだと思って、周りはみんなラッパーばっかりだから音楽の話題になると結構話合わない人が多くて。「パールジャムどこで買ったの?」っつったら、「いや、ブックオフで500円で買いました」って(笑)

KTY:下北サイファーがほかのサイファーに比べて、そんなにラッパー然としてなくて。

オトウト:に、なってったんだよね。

KTY:最初ってちゃんとラッパーという感じの人が集まっていて、オトウトさんがやっていくなかで変化していきました。

オトウト:以前はアル君という高校一年生の子がやっていて

 

──高校一年!?

オトウト:そう。その子と会ったのも、2016年の年明けぐらいに、ラップバトルが下北沢のバーでやっていて、そこに僕とアル君がいて。僕はラップ始めたぐらいで、全然ラッパーぽくない奴がラッパーに囲まれてたのがアル君の方で面白かったようで、終わった後話しかけてくれて。それから仲良くなって、サイファーやろうと思ってるんですよって話を聞いて。半年くらいはアル君が主催していたのだけど、事情があって途中で僕が引き継ぐ形になって。

 

──高校一年でそれは将来有望ですね。

 

2. 今後の方向について

 

──このグループはどういう方向に向いていると思いますか?

まーちゃん:(今後のの目標としては)愛されるグループかな。KTYってめちゃくちゃ人徳があって、すごいと思ってるんだけど、ライブに必ず誰か呼んでくるから。ライブが重なってくるとそろそろみんな来ないかなってときも、枯れないの彼は。

 

──カレないのカレは(笑)

オトウト:地元が東京だからね彼は。

まーちゃん:っていうのもある。私みたいに遠くから来た人間からするとそういうフットワーク軽いのはすごいと思えて。

 

──泉ですね。

まーちゃん:人徳があるの。でKTYから「愛されるグループになりたいね」ってLINEきたことがあって、それいいキャッチコピーだなーと思ったんだよね。

KTY:3人とも出自が違うじゃん。それはなんかグループとしては色なのかなって。

 

──弾き語り、演劇、ラップですね。

オトウト:ラップじゃなくてバンドかな。

KTY:ゴリゴリにラップやってたってのが1人もいなくて。みんな違う畑で。出身地も違うし。それが集まって誰1人としてやってなかったラップをやっているのが面白いのかなって。

 

──誰か1人ぐらいはラップ専門がいるのかと思ってました。

まーちゃん:実はいないんですよね。ラップグループなのかHIPHOPグループなのかも、実は曖昧にしたいぐらい。

KTY:HIPHOPではないんじゃない(笑)

オトウト:ラップをちゃんと聞いてるのはKTYだよね。

まーちゃん:強いて言えば。普通にフリースタイル上手いしっていう。

オトウト : どんどん上手くなってるよね。

KTY:ほんと、嬉しい。

まーちゃん:あ、あとKTYはラジオやってて。

KTY:そうだ、俺がやっている足場としてはラジオっていう認識かな。

 

──あの映画を紹介するラジオですよね。

まーちゃん:それがけっこういい感じなんだよね。

KTY:来てくれるお客さんもラジオ周りから来てくれる人も多くて。ついでに高橋洋さんっていう映画監督がいて、その人も聞いてくれていたみたいです。

まーちゃん:「リング」とかの監督さんね。

 

KTYのラジオ / 底辺文化系トークラジオ「二九歳までの地図」

 

──すごい。

KTY:俺の周りは大学を卒業する段階で演劇をやっている人が多かったから。俺は普通に就職してて、なんかやれることないかなって思って。ラジオとサイファーぐらいなら仕事しながらでもできるから。それで週一のラジオ更新、見た映画・漫画とか。あとドラマとかアニメとかの話を喋るってのをやってて。プロの評論家みたいに詳しく、フィルモグラフィー的にどうこうって喋れないから、自分の体験と絡めて喋るようになったらできるかなってラジオはずっとやってます。それとサイファーに行ってるってのが軸にある。オトウトさんはバンドの人で、まーちゃんもラジオやってるよね。

まーちゃん:曲を作る人。へへ(笑) って言えるように頑張りたい。

 

──まさかまーちゃんがラップをするとは思っていませんでした。

KTY:ラップって言われるのを頑なに拒否してるから(笑)

まーちゃん:そう、私はラップはしてないんだよ。メロディー担当だから。んー、ラップしてないというか、耳に入ってくる音とかメロディが私を通して外に出た時にラップかどうかってあんまり考えたくないって気持ちがあって。お母さんの子守唄って、歌っていうよりお母さんの声っていう印象が先行しない?その感じ(笑)

 

3. MONJU N CHIE、その形

 

──MONJU N CHIEという名前はどのようにして決まったのですか?

オトウト:3人で決めたよね。

まーちゃん:サイゼリア。

KTY:阿佐ヶ谷のサイゼ。阿佐ヶ谷によくいるからね。

オトウト:ミーティングをして。

まーちゃん:ふと誰かが言ったんだよね。「3人集まれば文殊の知恵だ」って。それいい!とポンと頭にうかんで、(グループ名)モンジュノチエじゃないって? 最初にこのことわざを言ったのはKTYだったと思う。あとは綴りを考えて、「チエモンジュ」とか。「チエモン」とか。「モンジュ」とか。いろいろ試行錯誤して。

KTY:文字もカタカナにしたり英字にしたりとか。一番いい形に落ち着いたよね。

まーちゃん:私が好きなSmif-N-Wessunっていうラッパーグループも間にNがはいる。後付けなんですけど。

 

──3人ともそれぞれ個人の活動としての音楽はあったりしますか?

まーちゃん:オトウトさんはバンドやってて。

オトウトがやっているバンド / オトウトの課題「夢のハードコア

 

──そちらではオトウトさんが音楽を作っているのですか?

オトウト:曲は僕が作ってます。

 

──KTYさんは曲は作れ…?

KTY:っないです。

オトウト:KTYは言葉だよね。

KTY:高校の先生にポエトリーリーディングを勧められて。でも楽器とかやらないから。詩の朗読のイベントに呼ばれてやった。あとラジオで、映画の感想をラップにするっていうのをちょこちょこやってて、それとかで曲とか書くぐらいです。

 

──それは面白そうですね。

まーちゃん:この前やったのはなんだっけ?

KTY:「その男、凶暴につき」っていう北野武の映画で。これJIG-SAW君が好きで。

まーちゃん:そのラップチームがライブ中に金槌もってて。

 

──なんで!?(笑)

まーちゃん:凶暴になろうと。

オトウト:そういうことか。ハンマー持ってたこと知らなかったもん。

まーちゃん:持って来たはいいけど、ライブ始まったら袖にすぐ置いてたもん。

 

──この3人のチームで挑戦したいことってありますか?

まーちゃん:所ジョージと北野武の雑誌「FAMOSO」というのがあって、広告とかすべて2人が出てるんだよね。怪しい真珠売りの広告とかって雑誌にあるじゃん。ああいうのも含めて1ページ目から最後まで所ジョージと北野武が遊んでる雑誌があって。それを3人で作ってみたいなというのを私が1人だけ思ってる。それでアートブックフェアに出たい!

KTY:界隈の違う3人が集まってるからできることはいろいろあると思う。なんとなくイメージとしてまーちゃんが渋谷とか恵比寿とかっていう感じで、オトウトさんは下北沢なんで。集まる場所は阿佐ヶ谷だし。

 

──阿佐ヶ谷なんですね。

まーちゃん:3人の中間地点。

 

──個人製作の曲と、このチームでの曲の違いはありますか?

オトウト:ラップするかしないか。

KTY:1人で作るときは自分で歌詞全部つけるけど、3人なんで、そこは兼ね合いとか。誰かにテーマがあったらそっちに寄せたりとか。

まーちゃん:どこまでもポップにできるから、安心してポップにできる。自分1人でやってるともっと突き詰めたものしか出せない気がして、3人の場所だとわりと出しやすい。

 

──今後CDを出したりなどの予定はありますか?

まーちゃん:Apple MusicとかSpotifyのプレイリストに入るとかそういうところは狙っていきたい。

 

──曲はすでに何曲ぐらいありますか?

オトウト:4曲くらい?

まーちゃん:もうすぐ5曲。

KTY:作り途中の曲が2つか。

まーちゃん:曲を増やさなきゃ。

 

──曲はどういう風に作っていますか?

まーちゃん:私が作って、聞いてもらって、構成決めて私がフックを決める。アドバイスもらいながら揉んでいくパターンと、楽曲提供してもらってる曲もあって。2人がもともとやってた曲に私が無理やりねじ込んだみたいな曲もある。いろんな人とコラボもしていきたい。

 

──歌詞とか曲とか作っていて分岐点に差し掛かったとき、MONJU N CHIEっぽいな、そうじゃないなというポイントはどこですか?

オトウト:なんとなく最近分かってきたよね。

まーちゃん:3人でいると言葉に出さなくても分かるものが出て来た感じあるよね。あえて言葉にするとなんだろう。

オトウト:深すぎず、浅すぎずみたいな。ちょうどいいところは分かる。

まーちゃん:愛されるフェイズにいる感じはする。広い層に。

KTY:人によっては硬いというか、鋭い世界観で歌うってのがあるけど、そっちではないなってのは。

まーちゃん:といっておしゃれビートを目指すわけでもなく、日常の延長にあるから。特別な時間も大事だけど、日常も大事にしている3人だと思うから。

KTY:強いメッセージをバンと言うよりかは、日々過ごしてる中で共通の感覚でいいなって思うものを歌詞に組み込んでいけたらなと。PVを取ってくれた近藤亮太さんに、彼はもともと一緒にラジオをやってる仲間なんですけど(※ラジオには怜人名義で出演)、日常の風景を切り取って歌ってるからそれで撮ろうって。

オトウト:俺そんな日常意識してないけど(笑)

一同:

 

4. 怒涛の二週間

 

──「Heys mornig」のMVを撮影されたのはいつだったんですか?

まーちゃん:公開の2日前。

 

──え、それくらい直近だったんですか。何テイク撮ったんですか?

まーちゃん:1テイクが5分くらいあるんだけど、5テイクぐらいは撮ったかな。朝日が昇るまでに撮り終えなきゃって感じで。

オトウト:3月4日にMagic the Gatheringがあって、そのときにはMONJU N CHIEって名前とMVを発表しようとしてて。12月末から公開の予定はあったから、もう先延ばしにしたくなくて。ギリギリまでLIVE当日公開目指してたから、まーちゃんはライブ中も近藤さんとやりとしながらな感じで。

KTY:すごかったよね。

まーちゃん:ここの歌詞の手書き足りてませんってなって、今書いて送りますって送ったら、ライブハウスの中だから「画像暗いです」ってなったりもして(笑)

なんでそこまで焦って公開したかったかっていうと、SIMI LABが主催してるGRINGOってイベントがあって、今後3人で活動するんだから、3人以上のグループがどういうライブをしてるか見ようってことで行ったの。そこで初めて出会ったのがキーパーソンとなる、Nonkeyさんで。イベント中のMCが本当に素晴らしくて、「ようこそ」って一言で緊張ほどけちゃう感じとか。で、Nonkey & DJ CAN のライブにも食らって、SIMI LABも超楽しいし、その夜がずっと楽しくて。あの夜のこと歌に書いてみない? ってなって、実際曲ができて。

そこから、Nonkeyさんに3/4のLIVEにブッキングお願いしたら快諾してくれて、出てくれるなら間に合うようにMVも出したいよねって。

 

──まさにここ最近の怒涛の出来事だったんですね。

KTY:なかなか取り掛かれていなかったことを一気に二週間でギュっと。

 

──なにか告知などはありますか?

まーちゃん:3月27日に初ライブがあります。「MONJU N CHIE」というグループ名発表後、初ライブでもあります。それが私の企画で、場所は恵比寿のバチカ。実際にLIVE見て惚れたアーティストを呼んでます。

カルロスまーちゃんプレゼンツ「peechik paachik

 

──最近聞いている曲を3人で一曲づつ。

オトウト:僕はあれですね、クレイジーキャッツ聞いてます。

KTY:クレイジーキャッツ。なんで?

オトウト:最近日本の音楽を昔から聞いてやろうと思ってて。クレイジーキャッツののらりくらりした感じが好きで。

まーちゃん:オトウトさんはロック精神だよね。

オトウト:ラップより、ロックの方が聞くからなー。ラップは普段も聞きますが、新しい曲作るぞってなったときに勉強のために参考資料として聞くのが多いですね。あと今聞いてるのは、クレイジーキャッツと、、キャロルとか。矢沢永吉の。それを聞いてます。Frank Oceanの「Blonde」ってアルバムが2016年にあってそれもですね。

 

──ありがとうございます。KTYさんは最近聞いている曲はなんでしょう?

KTY:呂布カルマですかね、ずっと呂布カルマ好きだから。リリック書くように韻踏める単語をまとめて書いたりするんですけど、その前に景気付けにYoutubeでよく聴くことがあって。あと最近よく聴くのはJEVAですね。

まーちゃん:呂布カルマさんが代表してる「JET CITY PEOPLE」(レーベル)のアーティストだよね。

KTY:JEVAの「イオン」って曲をずっと聞いてます。イオンモールの曲で。PVもすごくよくて、開店と同時にJEVAがイオンモールに行って夜閉店するまでイオンモールで遊び続けるPV。中華料理屋で、ビール飲んだ後にH&Mで服買って、そのままゲーセンいって、偶然そこで会った友達とプリクラ撮ってダンレボやって。そのあと食品コーナーいってお惣菜買って、そのあとはイオンモールの映画館で映画見て帰るっていう。

 

 

KTY: FLYING KIDSもよく聞くなぜか。90年代ぐらいのR&B。あと、リリック書く前に自分の中で形が決まってない時に、好きなラッパーの曲を聴くとよくて。呂布カルマの「夜行性の夢」のライブ映像とか、SIMI LABのりんご音楽祭の映像「circle」って曲を聴いていると、いけるいけるってなってきて。

 

──そこがインスピレーションの源なんですね。まーちゃんは?

まーちゃん:カナダのBernacheの「Your Name」って曲をずっと聴いてる。ローファイとハイファイのマーブルみたいな曲で心地よくて、いつか自分が作ってみたい曲の最終形態にも近くて。あとは、精神的に近い奥村チヨの「恋の奴隷」かな。邪魔はしないからあなたの近くにおいといてって歌ってたりする、悪い時はどうぞぶってね、みたいな。その2つをずっと聴いているかな。

Bernache 「Your Name」

 

 

 

<プロフィール>

MONJU N CHIE

Photo by 飛龍 Design by Satoru Akiba

2018年3月4日に発足。

出自の違う3人が揃った異色のラップユニット。

MONJU N CHIE / twitter

 

<ライブ情報>

 

「peechik paachik」
@恵比寿バチカ
3月27日(火) 18:30-23:00
http://www.batica.jp/schedule/article-6679/

 

「micscream vol.21」
@渋谷Under Deer Lounge
4月3日 (火)19:30-23:30

 

「COMB!」
@六本木VARIT
4月26日(木)19:00

「Magic the Gathering vol.21」
@下北沢Laguna
5月13日 (日) 18:30-22:00