「ALPS」とは
去年の8月29日Twitterを何気なくみると #ALPS0829 のハッシュタグと共に熱狂した人たちの写真や動画が流れてきた。流れてくるタイムラインを追っているだけでも、最近あったパーティの中でズバ抜けてぶっ飛んでいて最高のパーティだということがわかるパーティだった。そんなイベントグループ ALPS ヘのインタビューを行った。
杉澤「MARZ って箱はやっぱりライブハウスだから ALPS みたいな公演は今までなかったよね。 Mop of Head ってバンドがいるんだけど、自分は仲が良くて、一昨年一緒に MARS で共同企画を3回やったんだけど、やっぱりライブハウスの特色を生かしたDJイベントをやりたいと思ったのと Mop もバンドの方向性とかがあるから MARZ 主体でやろうと思って。でも俺一人の力だとブッキングしかできないから近い仲間、えりり (@e_r_e ) とかゆうもぐさん (@you_mgmg) は昔から MARZ に来ているから一緒にやらない？みたいな。めちゃくちゃ軽く始まったよね。」
えりり「フライヤー配ってくれる人いませんかみたいな、わたし配りますけど！ みたいな感じだね。」
杉澤「俺は夕方ほとんど仕事でデイイベントとかいけないし、週末は朝から仕事だからよくイベントに遊びに行ってる人達に手伝って欲しいなと思って。あとは昔から MARZ でやっている『NEW ACTION』と『Free Throw』っていう結構ロックっぽいパーティがあるんだけどそういう感じとはまた色の違うパーティをやろうと思っていて始めました。ALPS はやりたいことをやろうという感じが強くて、俺も店の人間だからお金の事とか気にしないといけないんだけど、店の方針としてもやりたいことはやりたいでしょ！ という空気があるから好きにやらせてもらってます。でも ALPS はコンセプトとかないよね。」
えりり「ALPS のコンセプト……楽しくやりたいみたいな。」
杉澤「そうだね、楽しくやりたい！ あとやっぱり普段 MARZ に来ないお客さんだったり出演者がでることはうちにとってめちゃくちゃプラスになるし、それに見に来てもらって楽しんでもらえたら一番いいかなって。あとはやっぱり新宿でやる意味、MARZ でやる意味というのはあって、頑張って固めても新宿は遊ぶところがないから渋谷みたいにがふらっと当日券で遊びに来るみたいなことはほとんど無いんですよ、歌舞伎町なんか行きたくないでしょ。そういう意味では MARZ ってすごくて、MARZ っていうコミュニティがあるんですよ。それがしかも1年に1回とか客層がガラッと変わったりするんです。普段、ALPS のラインナップに来ないような MARZ のお客さんも来たりします。」
── MARZに通っているお客さんがいるんですね。
杉澤「というよりも文化？ 大学生がバンドのライブを MARZ でやってそこから通うようになるみたいな。」
── えりりさんも、元々 MARZ に通っていたんですか？
えりり「私は『Free Throw』っていうイベントに新代田 fever でやり始めた時から行き始めて MARZ に戻った時にも行っていったんですけど3回くらいしか行ってなかったです。MARZ に行くようになったのは最近で、ここ1年くらいでよく行くようになりました。」
── ビジュアルなどは毎回どのように決めているんですか？
杉澤「前回はみくちゃん (@rnilcu) という関西の子を紹介してもらってお願いしました。基本的に若い子にやってもらいたくて、若手をピックアップしてあげるのがイベントの仕事というか、例えばVJは基本 Humungasちゃん (@i_am_glasses) とミカちゃん (@gumi___midori) に任せていて前回は札幌からノレちゃん (@_no_re) って子が東京にくるタイミングで Humungas ちゃんに紹介してもらってVJで出演してもらうことになりました。
つながりでみんなピックアップできればいいかなと、アーティストもそうだけど全体的にこんな良い人がいるっていうのを知ってほしい。あと基本的に同世代から下の人達とやりたいんです。大学生ノリにはならないように若いオーラを出していきたい。あとはやっぱりうちのスタッフもしっかりしたDJやVJだったりを勉強している最中なので、すごい良いVJをうちの照明で生かしてうまくシンクロできればなという話をしたり、勉強しつつやってるって感じです。」
── 今回のパーティはどのように出演者を決められたんですか。
杉澤「今回のパーティは AMUNOA くんが見たいねって話していたので呼んで、あとは DE DE MOUSE さんを無理だと思うけど呼びたいとなって声をかけてみたら決まって、そしたら Qrion も帰国する事になったので呼んでみたら決まった！ という感じです。あとは LUVRAW さん、 Taquwami さんが決まりました。出演してもらえて本当に嬉しい。」
えりり「トントン拍子で決まったね。」
杉澤「あと、以前絶対他の人が組まないようなタイムテーブルを組んでいてすごいって言われたことがあります。ピークタイムを作らないというのを大事にしていて、イベントの最後に向かってピークになっていくようなタイムテーブルの組み方をしています。あと個人的にワンフロアでやりたくて2フロア以上のクラブはあんまり好きじゃないんですよね。集客がすごい大事なのもわかるんだけどワンフロアでこれだけ良い出演者呼んだから最初から最後まで来てくれっていう思いがあります。個人的に思ってるのは、疲れたり休みたいと思ったら帰ってもいいかなと思ってて、だから前回。」
えりり「アルプスは時間を大切にするパーティだね。」
Text : BUG-MAGAZINE編集部