カテゴリー: 巌農記

2019年1月4日

荒渡巌   遂に帰ってきてしまった。大都会東京。これまでの回では畑の近況を紹介するこの序段であったが、彼の地は遠くなりにけり。今なんて四谷の一等地にそびえ立つビルの6階でビールを飲みながら優雅にキーボードをパチ…

2018年11月12日

著:荒渡巌   寒い。布団からは出られないし、文体も自然とライトな感じになってしまう。寒さが何よりも苦手なので天気予報の気温欄や各種締切からは目を背け続けているが、ドカ雪から一夜明けた国道をノーマルタイヤでビク…

2018年10月5日

荒渡巌   随分と肌寒い。今なんてユニクロのフリースを着ている。標高700メートルにも迫るこの地では秋の夜長に浸る余韻もなく冬支度が始まる。最盛期には2日おきに入らねば採りきれなかったトマトも今は4,5日に一回…

2018年9月7日

荒渡巌   信州の夏は短い。多くの公立の小中学校は9月1日を待たずに始業式を迎える。朝晩の冷え込みが厳しい日も多くなり、うっかり上着を忘れて外出し日が落ちてしまえば翌日には鼻水を垂らして農作業をする羽目になって…

2018年7月31日

著:荒渡巌   夏は猛威を振るう。人類だけにではなく、動物や植物、恐らくは微生物にだってこれほどの酷暑は猛威を振るう。本来ならば、しとしと雨が降る季節だというのに、今年は人々の肌がみるみる小麦色に焼かれてしまう…

2018年6月29日

著:荒渡巌   研修生活も早、二ヶ月が過ぎた。ビニールハウスで毎日のように面倒を見ていたトマト、ナス、かぼちゃといった夏野菜の苗たちも畑に飛び出してからしばらくが経つ。カッコウの鳴き声が聞こえるようになったが、…

2018年5月25日

著:荒渡巌   拠点にしていた東京を離れ、とある農業施設の研修生になって一ヶ月が経つ。年齢も出身もまちまちな同期の研修生5人と、海外からの研究者2人、寮長を含めた9人からなる壁の薄い寮生活にもそろそろ慣れてきた…